監修なし(運営者が一次資料をもとに作成・2027年春に看護師の確認を予定)

精神科訪問看護指示書は誰が書く?精神科の医師が出し、有効期間は6か月以内【2026年度】

主治医のうち精神科の医師が出す書類です。有効期間は6か月以内で、医師が指示書に書きます。

更新: 2026年11月5日

精神科訪問看護指示書は、患者の診療を担当する主治医のうち精神科の医師が出す書類です。医療保険の精神科訪問看護は、この指示書(とステーションが作る計画書)にもとづいて行います[1][4]。

有効期間は6か月以内で、医師が指示書に書きます(1か月の指示なら書かなくてよい)[2]。

服薬中断等により急性増悪したときは「精神科特別訪問看護指示書」が出ることがあり、月1回・14日以内に限って週3日の上限が外れます[1][2][4]。運用の細かい点は、主治医・ステーションに確認してください。

精神科訪問看護指示書とは

  • 医療保険の精神科訪問看護(精神科訪問看護基本療養費)は、主治医(保険医療機関の保険医で、精神科を担当する医師)から交付された精神科訪問看護指示書と、ステーションの精神科訪問看護計画書にもとづいて行います[4]。
  • 訪問看護ステーションは、訪問を始めるときに、主治医の指示を文書で受けなければなりません(運営基準 第16条第2項)[7]。
  • 指示書を出した医療機関は「精神科訪問看護指示料」(300点・患者1人につき月1回)を算定します[1]。
  • 対象は、入院中ではない、精神疾患のある患者です[2]。

書ける医師・書けない場合

  • 書けるのは、患者の診療を担当する保険医で、精神科の医師に限られます(点数表 I012-2 注1)[1]。訪問看護の側の通知では「精神科を標榜する保険医療機関において精神科を担当する医師」とされています[5]。
  • 医師は、診療にもとづいて訪問看護が必要と認め、患者や家族などの同意を得て、患者や家族が選んだステーションあてに指示書を出します[1][2]。
  • 指示は、その患者を主に診療している医療機関が出すのが原則です。同じ月に複数のステーションに出しても、指示料は月1回です[2]。
  • 精神科の医師ではない主治医は、精神科訪問看護指示書は出せません[1]。精神科以外の主治医が出すのは「訪問看護指示書」(C007)で、その指示で行う訪問看護は、料金の区分が「訪問看護基本療養費」になります[1][4]。

訪問看護指示書との違いと併用

精神科訪問看護指示書 訪問看護指示書
出す医師 患者の診療を担当する精神科の医師 患者が選んだ医療機関の主治医(診療科の限定は書かれていない)
対象 入院中ではない、精神疾患のある患者 在宅で療養していて、病気やけがで通院が難しい患者
医療機関の指示料 精神科訪問看護指示料 300点(月1回) 訪問看護指示料 300点(月1回)
様式 別紙様式17(参考の様式) 別紙様式16(参考の様式)
有効期間 6か月以内 6か月以内
特別指示書 精神科特別訪問看護指示書(別紙様式17の2) 特別訪問看護指示書(別紙様式18)
ステーションの料金の区分 精神科訪問看護基本療養費 訪問看護基本療養費

出典: [1][2][3][4]

  • 点数表では、精神科訪問看護指示料を算定した場合は訪問看護指示料を算定しない、訪問看護指示料を算定した場合は精神科訪問看護指示料を算定しない、とされています(I012-2 注5・C007 注5)[1]。
  • ステーションの側では、精神科訪問看護と(精神科ではない)訪問看護を受ける日を合わせて、原則として週3日までです(退院後3か月以内は週5日まで)[4][5]。

精神科特別訪問看護指示書

  • 患者が服薬中断等により急性増悪した場合で、精神科の医師が一時的に頻回の訪問看護が必要と認めたときに出します(点数表 I012-2 注2)[1]。
  • 別紙様式17の2を参考に作り、一時的に頻回の訪問が必要な理由を書きます。医療機関の加算は月1回で、頻回の訪問は、その指示に関わる診療の日から14日以内に限られます[2]。
  • 「一時的に頻回」とは、いつも頻回に必要という意味ではなく、状態の変化などで普段の回数では対応できない場合のことです[2]。
  • ステーションの側では、月1回、指示の日から14日を限度に、週3日の上限が外れます[4][5]。
  • 医療機関は「精神科特別訪問看護指示加算」(100点・月1回)を算定します[1]。

様式と記入の要点

様式: 精神科訪問看護指示書は、留意事項通知の「別紙様式17」を参考に作ります[2]。様式は厚生労働省の「令和8年度診療報酬改定について」のページの「様式(医科)」(PDF)に入っています[3][8]。

別紙様式17に並んでいる欄(記入するのは主治医です)[3]:

  • 指示期間、患者の氏名・生年月日・住所
  • 主たる傷病名と傷病名コード、病状・治療状況、投与中の薬剤の用量・用法
  • 病名告知の有無、治療の受け入れ
  • 複数名訪問の必要性(理由)、短時間訪問の必要性、複数回訪問の必要性
  • 日常生活自立度(認知症の状況)
  • 精神訪問看護に関する留意事項及び指示事項
  • 緊急時の連絡先、不在時の対応法、主治医との情報交換の手段、特記すべき留意事項
  • 医療機関名・住所・電話・医師の署名(または記名押印)、宛先の訪問看護ステーション

通知に書かれている決まり[2][5]:

  • 有効期間(6か月以内)を書きます。1か月の指示なら書かなくてかまいません。
  • 緊急時の連絡先として、診療した医療機関の電話番号などを必ず書きます。
  • 主たる傷病名の傷病名コードを、原則として書きます。
  • 医師は、交付した指示書の写しをカルテ(診療録)に添付します。
  • 医師は、交付した後でも、病状などに応じて期間を変えられます。
  • 患者の求めに応じて、患者や家族を通じてステーションに渡すこともできます。
  • 1回30分未満の訪問は、医師が短時間の訪問が必要と認めて指示書に書いた場合だけです。
  • 複数名での訪問の加算は、医師が必要と認めて指示書にその旨を書いた場合に算定されます。

介護保険の認定を受けている方

精神科訪問看護指示書が出ていれば、要介護・要支援の認定を受けている方でも、精神科訪問看護は医療保険で行います。ただし、認知症でない方に限られます[6]。

主治医への頼み方(メモを印刷)

指示書を出すかどうかは、主治医が診療にもとづいて決めます[1]。診察で伝えたいことを整理するために、記入用のメモを用意しています(A4・1枚・病名を書く欄はありません)。

→ 主治医に伝えるメモ(A4印刷用)

出典

確認日はすべて2026年11月5日です。

  1. 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)医科診療報酬点数表(厚生労働省・PDF。I012-2 精神科訪問看護指示料・C007 訪問看護指示料。2026年6月1日適用)
  2. 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保医発0305第6号)別添1(厚生労働省・PDF・10月7日訂正後。I012-2 の(1)〜(7)、C007 の(1)・(4))
  3. 同 様式(医科)(厚生労働省・PDF・6月19日訂正後。別紙様式16・17・17の2・18)
  4. 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第74号)(厚生労働省・PDF。区分01 注1、区分01-2 注1・注4)
  5. 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保発0305第19号)(厚生労働省・PDF・4月2日訂正後。第3の2・4・7、複数名精神科訪問看護加算の(4))
  6. 「医療保険と介護保険の給付調整に関する留意事項及び医療保険と介護保険の相互に関連する事項等について」の一部改正について(令和8年3月27日保医発0327第4号・老老発0327第2号)(厚生労働省・PDF。8(1))
  7. 指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準 第16条(e-Gov法令検索)
  8. 令和8年度診療報酬改定について(厚生労働省。告示・通知・様式の一覧)

制度の説明です。体の状態や治療のことは主治医・ステーションにご相談ください。

監修: なし(運営者が一次資料をもとに作成・2027年春に看護師の確認を予定)

書き手: 運営者(株式会社カワキン)・確認日 2026年11月5日

ステーションを探す

ほかの解説と道具